一人前の執筆者になるには、どのくらいの修業が必要か

前回、継続の大切さについて書いていて思い出したことがありました。

1万時間の法則。

ご存じの方も多いことでしょう。マルコム・グラッドウェルの『天才!』という本で紹介されて一躍話題になりました。

この本に、次のような興味深い話が記されています。

1990年代、ベルリン音楽アカデミーの学生に対して、初めてヴァイオリンを手にした時からどのくらい練習をしてきたか調査が行われました。

その結果、普通に音楽教師を目指すレベルの学生が4000時間であったのに対して、世界的なソリストになれる可能性を持つ学生は、概ね1万時間ものを練習を積んでいたことが判明しました。

これをもとにグラッドウェルは、どのような分野であれ、世界レベルの技術を修得するには、1万時間の鍛錬が必要だと説いています。

前回ご紹介した山口恵似子さんも、黒田夏子さんも、北方謙三さんも、この条件をクリアされているのは明らかです。

凡人の私は駆け出しの頃、納得のいく原稿がなかなか書けずにずいぶん苦労したものです。睡眠時間を削って何度も何度も手を加え、何とか締め切りに間に合わせているような状況でした。
いまも執筆の苦労は尽きることはありませんが、同じ水準のものを書き上げるのに、駆け出しの頃のような労力は必要ありません。私が執筆に費やした時間は、悪戦苦闘の修業時代に確実に1万時間を超えています。

たとえ凡人でも、続けていればそれなりのことができるようになる。これは、 私の拙い経験からも実感していることです。

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