いまさらですが、先週末、『スターウォーズ/最後のジェダイ』を観に行きました。
行こう、行こうと思っていたのですが、なかなか時間を捻出できず、もうじき公開が終了すると知って、慌てて近くの映画館に駆け込んだ次第。
滑り込みセーフでした(笑)。
前作で一瞬しか登場しなかった(笑)マーク・ハミル扮するルーク・スカイウォーカーが、今作ではメインキャストの一人として重要な役割を担っていました。
惜しくも本作の撮影後に亡くなったキャリー・フィッシャー扮するレイアも、悪の帝国に立ち向かう反乱軍のリーダーとして大きな存在感を示していました。
2人が若き日に活躍したスターウォーズのシリーズ第1作(エピソードⅣ)を、公開時に映画館で観た私としては、胸が躍りました。
正直、ディズニーが製作を引き継いでからの『スターウォーズ』には、微妙な違和感を感じないでもないんですが、物語の行方を最後まで見届けたいというのも、これまたシリーズ第1作を公開時に映画館で観た自分の思い。
まぁ、ディズニーがその企業力を発揮して、短期間のうちにコンスタントに残りのエピソードを形してくれるのは、ありがたいことですね。
本作、「最後のジェダイ」では、デイジー・リドリー扮するレイと、アダム・ドライバー扮するカイロ・レン、そしてルーク・スカイウォーカーの心の戦いが、ひとつの焦点となっていました。
心の光と闇のせめぎ合いは、『スターウォーズ』のシリーズ全体を通じてのテーマといえます。
そして、かつてのダース・ベイダーも、本作のカイロ・レンも、類まれな力を持ちながらも、心の暗黒面に落ちてしまいます。
これは何もジェダイの戦士に限った話ではなく、私たち一般人も日常的によく体験していることですよね。
例えば、ゴキゲンな気分で出かけたところ、たまたま向こうから来る人と鉢合わせてしまい、行く手を阻まれる格好になってしまった。
これだけで人はイラッ、ムカッっとすることがあります。心はもう暗黒面に傾いてしまっている。
極端な話、そこからいさかいになり、殺人に至るケースだってありますから、人間の心というのは恐ろしいものです。
このリチブロで何度もご紹介しているテーラワーダ仏教のスマナサーラ長老は、そのご著書(『仏教は心の科学』/宝島社文庫)でお釈迦様の次の言葉をご紹介されています。
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お釈迦様は、次のように説かれているそうです。
「我々の心の中には毒がある、敵がいる、自分を破滅させる殺戮者がいる」
そして、
人間の心に生まれつきあるのは貪瞋痴(とん・じん・ち)だけだ
と説かれています。
貪とは、欲、むさぼり。
瞋とは、怒り。
痴とは、無知。
貪瞋痴は、人間を精神的病人にする3大要因です。(中略)人間が苦しんでいるあらゆる問題の原因です。(『仏教は心の科学』/宝島社文庫)
落ち込んでいる人、悲観的な人、ストレスが溜まって困っている人。世の中には心にいろんな悩みを抱えている人がいますが、それらは氷山の一角で、水面下には巨大な氷塊「貪瞋痴の感情」があるのだそうです。
この貪瞋痴の感情について、人類はまったくといっていいほどそれを考えていないけれども、
私たちが真に幸福に生きるには、貪瞋痴の問題を解決するしかない。((『仏教は心の科学』/宝島社文庫)
というのです。
そしてスマナサーラ長老は、この貪瞋痴の代わりに、もっと育てなければならない素晴らしい感情として、
慈しみ、慈悲の気持ち
を養わなければならないと説かれています。
貪瞋痴の代わりに慈悲のエネルギーを作れば、しっかりした明確な智慧が生まれてくるのです。そうなれば、そこに限りない幸福が広がります。((『仏教は心の科学』/宝島社文庫)
では、どうすれば慈悲のエネルギーを育てることができるか。
過去記事でもご紹介しているので、ぜひご一読ください。
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