この何日かにわたって、慈悲の瞑想、慈悲の言葉の素晴らしいパワーについて記しています。
初期仏教のスマナサーラ長老のご本によれば、どんな自然災害よりも恐ろしい、自分を絶対幸せにすまいとする恐ろしい敵に誰もが悩まされているそうです。
それは何だと思いますか?
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実は、自分自身なのだそうです。
例えば、人はしばしば怒り、憎しみ、嫉妬、後悔、高慢などなどのネガティブな感情に陥ります。ホンのささいなことで、イラッとしたり、ムカッとしたりしてしまう。それによって、自分の心も体も徳も、すべて蝕まれてしまうのだそうです。 ネガティブな感情を起こせば起こすほど、自分が火傷してしまうわけです。
それから、人は朝から晩まで、ごちゃごちゃ、ごちゃごちゃといろんな妄想をしています。仕事に集中しているつもりが、気がついたらまったく関係のないことを考えている。もうすんでしまった過去の嫌なことを思い出しては腹を立てる。
人はそうやって、一日中自分で自分をいじめ続けているのだそうです。スマナサーラ長老の言葉を借りれば、「24時間、休みなく不幸工場を稼働させている」のが自分なのです。
自分の仇敵は自分自身。
だから幸せになる秘訣は、よい環境をつくることでもなく、よい人間関係や大きな財産を築くことでもなく、自分自身という仇敵に勝つことなのだと長老は説かれます。
では、どうすれば休みなく動き続ける不幸工場を止め、自分自身という仇敵に勝つことができるのでしょうか。
それは頭の中に、自己破壊的な、役に立たない、どうでもいい妄想が浮かんできたら、すぐに「生きとし生けるものが幸せでありますように」と、この呪文を唱えることです。(中略)
これは、こころの法則を発見なさったお釈迦さまの推薦する治療方法です。不幸に、苦しみに、あらゆる悩みにズバリ効果があります。これを実践すれば、あらゆる問題が直ちに治っていくこと、解決していくことが体験できるのです。(『幸せを呼ぶ呪文』/図書刊行会)
私もこの教えを学んでからは、嫌なことがあった時、ネガティブな感情に陥った時、即座に「生きとし生けるものが幸せでありますように」と繰り返し、繰り返し心の中で念じたり、口に出して唱えたりするようにしています。
おかげで昔に比べてずいぶん気分よく過ごせるようになり、人生もよい方向に回転し始めたのを実感しています。
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