順調な執筆活動ばかりでなく、人生までも台無しにしてしまう「怒り」。
怖いですよね。
自分は怒らないから関係ないですって?
残念ながら、そうでもないらしいんです。生命というのは、生まれつき怒っているものだそうですよ。
詳しいことを知りたい方はこちらをどうぞ。
●怒りはすべてを台無しにする。なのに人はなぜすぐに怒るのか?
できることなら、「怒り」で大切な人生を台無しにはしたくありません。
そこで前回、前々回の記事では、怒りを解消する処方箋についてご紹介しました。
今回も引き続き、テーラワーダ仏教のスマナサーラ長老が説かれる、怒りに有効な対処法をもう1つご紹介します。
***
スポンサーリンク
***
スマナサーラ長老は、怒りに処するためには智慧が必要であり、その智慧と相性がよいのが、
笑い
であると説かれています。
怒りと笑いは両立しないので、普段から明るい感情、笑顔にあふれた生活を心がけておくことが、怒りの予防になるそうです。
ここで心に留めておきたいのは、笑いといっても、お笑い番組を見まくろうということではないようです。
そういう笑いは、他人や他のものに依存した笑いであって、それを見続けても自分に精神的な向上はない。そして、人がやっていることを笑う人は、環境が変われば怒りに転じてしまうこともある、と長老は戒めておられます。
長老は2種類の笑いの練習を推奨されています。
1つは、
自分のことを笑う
失敗したり、やってはいけないのにやってしまったり、やるべきなのにやらなかったりした時、普通は「あぁ、イヤだ」と怒りの感情が湧き上がります。
それを、あえて笑いの種にして笑ってしまうのです。
この練習のポイントは、人を笑わせることではなく、自分が笑うことだそうです。
2つ目の練習は、
周りで起こる出来事を笑うこと
私たちは、周りで起こる出来事を「嫌」という感情で受け取るので、怒り漬けになる。日々、怒りたくなるようなことが次々と起こるわけです。
たとえば、子供が絨毯を汚してしまう。
そんな時は、「あぁ、子供と一緒に生活するというのは、犬、猫と一緒に生活するのと同じですね(笑)」とでも思って笑えばよい、と長老はおっしゃいます。
とにかく、周りに起こる出来事に対して、あれやこれやと工夫して笑ってみる練習をしなくてはいけないと、長老は説かれています。
怒りに処するためには智慧が必要
というのは、そういう意味なのですね。
この2種類の笑いは、怒りの解毒剤になる正しい笑いです。慣れてみると、ものごとは何であろうとも一面的に見るものではないと、発見します。ものごとが多面的に見えることは、智慧なのです。結局は、笑いも修行になります。(『怒らない練習』/サンガ
)
自分を笑う、周りの出来事を笑う。
怒りによって人生を台無しにしてしまわないためにも、日々実践していきたいと思います。
***
スポンサーリンク