今週のリチブロは、執筆活動も人生も台無しにしてしまう、怖~い「怒り」について記しています。
●順調な執筆活動だけでなく、人生までもぶち壊す「怒り」の恐ろしさ
●怒りはすべてを台無しにする。なのに人はなぜすぐに怒るのか?
ここまでご紹介したお話で、人間の心が、なぜいとも簡単に怒りというネガティブな感情に陥ってしまうのか。その理由が明らかになりました。
テーラワーダ仏教のスマナサーラ長老は、怒りについて次のように記されています。
大事なポイントを言います。
「怒りでやることは、なんでも失敗する」です。
だから、「怒らないこと」が大事なのです。
怒りの結果は、かならず悪い。かならず不幸になるのです。
(『怒らないこと 2』/サンガ新書)
では、どうすればこの恐ろしい怒りを克服することができるのでしょうか?
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スマナサーラ長老は、怒りの克服には、まず怒りを正しく認識しなければならないとした上で、仏教では怒りを10種類に分類していると説かれています。
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1)dosa(ドーサ)=基本的な怒り
元気で明るい心に、少しでも「嫌だな」という怒りが入ると、とたんに明るさが減る。自分が怒っているかどうかは明るさで分かるそうです。
「なんだか楽しくない」「つまらないな」「退屈だ」「嫌だ」
などの感情が少しでもあれば、もう怒りが入ってるそうです。
2)vera(ヴェーラ)=憎悪
ドーサを放っておくことで、ハッキリ分かるような怒りになります。
3)Upanaha(ウパナーハ)=怨み
嫌な気持ちを繰り返し思い出し、自分でどんどん再生して増殖します。
4)Makkha(マッカ)=軽視
人のよいところを見ないで、あら探しばかりします。
5)Palasa(パラーサ)=張り合い
怒りは、戦うこと、相手を潰すことが基本ですが、この戦うということが度を超すとパラーサになります。
6)Issa(イッサー)=嫉妬
相手のよいところが見えた時、「なぜ私にあんな長所がないのか」と暗い気持ちを抱きます。
7)Macchariya(マッチャリヤ)=物惜しみ
ケチ。自分の楽しみや喜びを他人にあげたくない、共有したくないという怒りです。
8)Dubbaca(ドゥッバチャ)=反抗心
自我が強かったり、殻に閉じこもっていたりして、他人からの言葉を受け取りません。
9)Kukkucca(クックッチャ)=後悔
過去の「やったこと・やらなかったこと」についてとらわれ、ひどく嫌な気分のまま前へ進めなくなります。
過去を思い出して嫌な気分になるたびに、罪を再生することになるそうです。
10)Byapada(ビャーパーダ)=激怒
度を超えた怒り、異常な怒り。
壊したい、破壊したい、殺したい、殴りたい、殴り返したいとかいう思考。
もはやハッキリした原因すら見つからない怒りです。
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怒りにこんなにも種類があったとは・・・。
知らず知らずのうちに、このうちのどれかに陥っていたことに思い至ってゾッとしました。
スマナサーラ長老は、
・怒りは24時間どんな時でも生まれるものだと理解すること。
・この10種類の怒りをしっかりと頭に入れた上で、些細な怒りも放っておかないよう、できる限り徹底的に、繊細にチェックすること。
・そうして怒りを正しく認識すること、その姿を知ることが、怒りの克服につながる
と、説かれています。
明日も引き続き、怒りの克服法についてさらに学んでいきたいと思います。
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